価格の決め方:コスト・価値・相場の三点測量

#わらしべ副業ラボ(水曜日)

Problem|なぜ「価格の決め方」で手が止まるのか

  • 「いくらで出せば買ってもらえるのか?」が分からず、出品や提案が先延ばしになる。
  • 低く出すと消耗し、高く出すと怖い。根拠のない“勘ピュータ価格”が続く。
  • 検索上位はフレームの紹介止まり、SNSは“月100万!”の景気の良い話ばかりで自分事化できない。

本記事は、誰でも再現できるコスト・価値・相場の“三点測量”で価格を決め、初月1円 → 3か月目5万円までを狙う実践手順を、失敗談と心理フォロー込みで提示します。


Empathy|最初に抱えがちな3つの不安

  1. コストが読めない不安
    見積りに抜け漏れ(修正回数、打ち合わせ、移動、税・手数料)が出て赤字化。
  2. 自分の価値が測れない不安
    「経験が浅い自分に価値ベースは無理」と決めつけてしまう。
  3. 市場の相場が見えない不安
    競合調査が「1件だけ見て終わり」になり、偏った認知で極端な値付けになる。

→ これらは情報の非対称(自分だけ知らない/見えていない)から生まれます。だからこそ“三点測量”で視界を開くのが最短です。


Solution|三点測量フレーム:Cost × Value × Market

三角形の各辺を順に確定し、“割れない三角形”=ブレない価格を作ります。

1) Cost|コストプラスの“実コスト”を正しく積む

  • 直コスト:外注費、素材・ツール、プラットフォーム手数料、税
  • 時間コスト:作業時間+コミュニケーション(打ち合わせ/修正)+移動
  • リスクコスト:再制作・キャンセル・仕様変更のバッファ(10〜20%)
  • 利益率の目安:最低でも30%(序盤でも10%は死守)
    :最低価格 =(実時間×時間単価)+ 直コスト + リスクバッファ

失敗談:初期は“制作2時間”しか見積らず、打ち合わせ3回・再修正2回で実質時給500円。以降は「打ち合わせは1回30分×最大3回」「修正は2回まで」を見積書に明記し、超過は追加請求へ。

2) Value|価値ベース価格で“成果”を取りに行く

  • 成果の翻訳:
    • 集客なら「問い合わせ数 +X 件」
    • 時短なら「担当者の作業を-5時間/週」
    • 売上なら「LP転換率 +1.0pt」など
  • 成果係数の作り方:ベース料金 × 成果係数(0.2〜1.5)
    • 実績が薄い時は、成果分の一部を成功報酬に分ける(例:ベース3万円+成果報酬1万円上限)

3) Market|相場の“幅”をレンジで把握する

  • 同カテゴリ×同難易度×同ターゲットの5〜10件を抽出
  • 中央値で基準を作り、上位・下位の根拠をメモ
  • プラットフォームの手数料込み比較を忘れない
    提示価格レンジ:下限(Cost)〜中央値(Market)〜上限(Value)

三点測量の結論:
提示価格 = 下限(赤字にならないCost)< 推奨(中央値±α)< 上限(成果込みのValue)
交渉ではまず推奨価格から入る。妥協しても下限は割らない


Action Steps|今日からの実践プロセス(テンプレ付き)

Step 0|前提を決める(5分)

  • 対象:誰のどの課題に、何で応えるか(例:BtoB中小の採用LP)
  • 成果KPI:問い合わせ数、作業時間削減、転換率など1つに絞る

Step 1|コスト台帳テンプレ(スプレッド推奨)

  • 行:タスク(要件整理/構成案/制作/打合せ/修正/納品/振り返り)
  • 列:見積時間、実績時間、直コスト、バッファ、備考
  • 時間単価は最低でも自分の時給換算×1.3で設定

Step 2|価値の翻訳シート

  • 課題→アウトプット→成果の翻訳(数値で言い換える
  • 例:「採用原稿」→「応募率+0.5pt」→「採用単価-3万円」の可能性
  • 成功報酬の閾値を明記(例:6週間で応募率+0.5pt到達時に+1万円)

Step 3|相場の中央値メモ

  • 価格/納期/修正回数/成果指標/追加料金の有無
  • 抜き出し例
    • A社:5万円、修正2回、納期7日
    • B個人:3万円、修正無制限(注意!)
    • C社:8万円、ABテスト込み
      中央値:5万円/修正2回/納期7日/テストなし

Step 4|見積書テンプレ

  1. 目的と成果指標(例:問い合わせ率 +0.8pt を狙う)
  2. 範囲:成果物、打合せ上限、修正回数(2回)
  3. 価格:推奨価格 55,000円(内訳明記)、下限価格、追加費用表
  4. スケジュール:キックオフ→中間提出→最終納品
  5. リスクと対策:原稿遅延時の納期延長など
  6. 支払い条件:着手金30%推奨(信頼の担保と機会損失回避)

追記テク:“価格の根拠”を1枚図にして添付すると、交渉が“感情”から“合意”へ進みます。

Step 5|初回の提示と交渉スクリプト

  • 初回提示:
    「本件の目的は○○。中央値5万円の中で、成果検証を含めて推奨5.5万円を提案します。もし不安があれば、成果分は成功報酬に振り分け可能です。」
  • 抵抗A「他社は3万円」
    →「範囲成果の違いをご確認ください。修正上限と検証を含めてトータル価値で比較いただくと納得いただけます。」
  • 抵抗B「予算が4万円」
    →「4万円に合わせる代わりに範囲を調整(ABテスト除外・修正1回)でいかがでしょう。」

Step 6|受注後の“利益の守り方”

  • 変更管理:仕様変更は必ず書面化(メール可)、追加費用表に沿って合意
  • 時間の遮断:ミーティングは合意回数を超えない
  • ふりかえり:実績時間と見積の乖離を次回係数に反映(+10%など)

Future Vision|3か月で“5万円ライン”に乗せる運用法

  • 月の枠を固定(例:3枠のみ)→希少性で価格が崩れにくい
  • パッケージ化(構成案+制作+修正2回+簡易AB)で提案の思考コストを削減
  • レビュー公開(許可を得たうえで成果を記事化)→次の価値ベース価格の根拠に
  • 値上げのトリガー:直近3件で稼働率80%超 or 成果KPI2連続達成 → +10〜20%

よくある落とし穴と対策

  • “修正無制限”の罠:際限なく時間を奪われる → 回数明記+以降有料
  • “時給思考”の固定:価値が上がっても単価が上がらない → 成果係数を別建て
  • “友人価格”の延命:紹介が続き、価格水準が上がらない → 紹介キャンペーンは内容限定
  • “相場の1件見”:極端な比較で自分を安売り → 中央値で判断

具体例|三点測量のサンプル(LPライティング)

  • Cost下限
    作業7h×2,500円 = 17,500円/直コスト 3,000円/バッファ 20% → 約25,000円
  • Market中央値:5万円(修正2回/納期7日)
  • Value上限
    申込率+1.0ptで売上期待 10万円 → 成果係数0.3 → +30,000円
    提示:推奨 55,000円(下限 25,000/上限 80,000)。成功報酬オプション可。

ミニFAQ

Q. 実績ゼロでも価値ベースは可能?
A. 可能です。成果部分を上限付き成功報酬に置き換え、リスクを分け合う設計に。

Q. 値上げのタイミングは?
A. 稼働率・成果KPI・案件待ち行列のいずれか2つが閾値を超えたら+10〜20%。

Q. 断り方は?
A. 「下限を割ると品質が担保できません。別案(範囲調整/分割導入)をご提案します。」


内部リンク(関連記事)


まとめ|“根拠のある価格”は自信になる

  • Costで赤字を防ぎ、Marketで現実に合わせ、Valueで上振れを取りに行く。
  • 三点測量で作った“割れない三角形”は、交渉を落ち着かせ、継続と値上げの地図になります。

CTA|あなたの経験を教えてください

  • あなたの分野の中央値はいくらでしたか?
  • 修正回数の上限は何回にしていますか?
  • 成功報酬を導入している方は、上限や条件をどう設計していますか?
    コメント欄で教えてください。次回記事で匿名統計として共有します。

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